FXで複利の利益を出すやり方。複利運用の計算方法
レバレッジをかけることで、少額からでも短期間で高収入を狙えることで有名なFXですが、では具体的にどのようにトレードをすればFXで利益を出すことができるのでしょう?
FXを少額でも儲けを確実に稼ぐ初心者でもおすすめなスタート方法
FXで安定した利益を継続的に稼ごうと思うなら、複利で稼ぐことを視野に入れて投資戦略を練る必要があります。FXは一旦複利効果が働くようになると、少額の資金であっても、ごく短い期間で資産を倍増させることが可能です。
FXで複利が働く運用方法を実践すると、果たしてどのくらいの利益を得ることができるのでしょう?
仮にレバレッジ25倍で、1万通貨あたりの証拠金が5万円必要な通貨ペアを対象にFXをするとします。
この条件下で、1万通貨あたり1日1000円稼げるFXトレーダーが資金10万円より取引を始めた場合、複利効果を働かせる場合と、そうでない場合とでは、以下のような違いが生じます。
このシミュレーションでは、1ヶ月を20日の前提で計算します。
この計算では、1ヶ月が終了するまでは複利の有無に関係なく、同一のLotで取引するとします。
1ヶ月が終了後、複利ありの場合、利益を元本に加えた状態でLot数を増やした状態で取引をします。複利なしの場合、利益を証拠金に加えず、今まで通り同一のLot数で取引します。
1月目 | 2月目 | 3月目 | 4月目 | 5月目 | |
複利なし | 14万円 | 18万 | 22万 | 26万 | 30万 |
複利あり | 14万円 | 18万 | 24万 | 32万 | 44万 |
当初、10万円だった資金が、複利なしの場合、5ヶ月目には30万円まで増えます。他方で、複利ありの場合、10万円だった資金は5ヶ月目には44万円まで増加します。
今回のシミュレーションの場合、1万通貨あたり1000円を1日に稼げるFXトレーダーが取引をしたという前提で計算を行っています。
資金が10万円で、1万通貨あたりに必要な証拠金が5万円のため、10万円あれば当初より2万通貨の取引ができます。2万通貨の取引ができるということは、1日あたり2000円稼げるということになります。
2000円×20日(1ヶ月に取引できる日数)=4万円となるため、最初の1ヶ月目に関していえば、複利の有無に関わらず、利益は同じです。それは2ヶ月目も同様です。
ただ、3ヶ月目に突入すると、資金が18万円にまで到達したので、取引量を1万通貨分増やすことができます。ここから複利効果が働きます。
資金が18万円あるため、今まで2Lotの取引しかできなかったトレーダーは、3ヶ月目より3Lotの取引ができるようになります。3Lotとはここでは3万通貨のことです。
取引量が3万通貨に増えたことで、複利ありのFXトレーダーは今後、1日あたり3000円稼げることになるため、1ヶ月の利益は6万円となります。この時点で、複利なしのトレーダーとの間に2万円もの利益の格差が生じます。
このように、Lot数を増やせるほどの利益が増えたら、取引量を増やし、一回あたりに獲れる利益を拡大させ、利益が増大したらまたLot数を増やすというサイクルを繰り返すことで、複利効果を働かせることができます。
同じ力量のトレーダーでも、複利効果を働かせるか否かで、最終的に稼げる利益に大きな違いが生じるのです。
利益を出すには取引手数料を少しでも安くしなくてはなりません。
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成功させる!複利と単利の利益の比較
単利とは、元本に対してのみ付与される利息のことです。計算方法は、元本×(1+利息×運用期間)となります。
例えば、100万円に対して年利が1%の場合、1年目は101万円、2年目は102万円、3年目は103万円と、元本に対して毎年1万円ずつ利息が付与されます。
これに対して複利とは、元本に利息を加えた金額に対して付与される利息のことです。利息の対象が元本のみの単利と違い、複利では元本に複利を加えた金額が利息の計算対象となるため、複利の方が利息が増えやすいです。
単利と複利を比較すると、次のようになります。このシミュレーションでは、最初の元本は100万円、取引の回数は7回、利益は元手に対して10%とします。
1回目 | 2回目 | 3回目 | 4回目 | 5回目 | 6回目 | 7回目 | |
単利 | 110万 | 120万 | 130万 | 140万 | 150万 | 160万 | 170万 |
複利 | 110万 | 121万 | 133万 | 146万 | 161万 | 177万 | 195万 |
単利の場合、利息が10%だと、7回目で170万円まで増えます。それに対し、複利だと7回目の時点で195万円となり、当初の元本の倍近い数字にまで資産が増えます。単利と比較すると、25万円もの違いがあります。
もしも年利10%の定期預金口座があれば、7年で資産を倍増できる計算となります。そして、FXで複利効果を働かせることができると、7年と言わず、1年とかからずに資産を何倍にもできることでしょう。
なぜなら、FXはレバレッジをかけることで、この最初の元本を何十倍にも増やすことができるからです。FXで複利効果を発揮させると、外貨預金や株式投資とは比較にならないほど、短い期間で高額の収入を得られます。
失敗!損失が出る場合の単利と複利の比較
複利効果を発揮させるためには、前提として継続的に利益を積み重ねる必要があります。もしも損失が発生する場合、当然ですが複利効果で得た利益を無くしてしまうので、資産を増やすことはできないでしょう。
もっとも、損失が出る場合に限定するのであれば、たとえ単利であっても資産は増えないでしょう。単利で取引をするからといって、低リスクになるというわけではありません。
FXでリスクを少なくする方法。レバレッジを大きくかけて借金をする前に読む記事
仮に勝率50%で、1回の取引で1万通貨あたり1000円の利益、負けた場合は500円の損失が出るトレーダーを対象に、元手10万円、1万通貨あたり5万円の証拠金が必要という前提で取引をするとします。
このケースでは、1ヶ月の間に20回取引をします。そのうち、10回は利確、残り10回は損切りになるとします。この状況下で7ヶ月間取引をし続けると、次のような結果になります。
1ヶ月目 | 2ヶ月目 | 3ヶ月目 | 4ヶ月目 | 5ヶ月目 | 6ヶ月目 | 7ヶ月目 | |
複利あり | 11万 | 12万 | 13万 | 14万 | 15万 | 16万5千 | 18万 |
複利なし | 11万 | 12万 | 13万 | 14万 | 15万 | 16万 | 17万 |
1ヶ月目は証拠金10万円なので、2Lotの取引ができます。この場合、10回利確をすると2万円の利益、10回損切りをすると1万円の損失となります。合計すると、1万円の利益が残ります。そのため、1ヶ月目は複利の有無に関わらず、どちらも11万円の資産増となります。
損切しないFXで勝てるテクニックと手法。現物を持ち続けるのが吉
1万通貨あたりに必要な証拠金は5万円のため、5ヶ月目までは複利の有無に関係なく、同じペースで資産が増えていきます。
しかし、6ヶ月目は資産が15万円まで増えているので、複利ありの場合は3Lotの取引ができます。そのため、複利ありのFXトレーダーは、6ヶ月目において利確3万円、損切り1万5000円、合計で1万5000円の利益を獲得できます。
7ヶ月目には、複利なしよりも複利ありの方が1万円多く利益を獲得します。
このように、損切りが発生する場合であっても、利益の方が多いのであれば、最終的には複利のある手法の方が稼ぎが良くなります。
複利は利益が少なくなる恐れもある
複利を採用した手法を実践すると、確かに短期的には単利の時よりも利益が小さくなることがあります。むしろLot数が大きい分、損切りした時の損失額は単利より複利の方が大きいでしょう。
例えば、1Lotあたり1000円稼げる一方で、損切りをすると500円の損失が出るトレーダーの場合、単利で取引をしている限り、損失は常に元本の範囲内におさまります。
仮に常に元本だけで取引をするとした場合、常に5Lotの取引しかできないのであれば、損切りをした時の損失額は常に2500円に限定されることになります。
他方で、複利を採用した結果、資産が増え、10Lotの取引ができるようになった場合、損切りをすると損失額は5000円となります。単利の損失と比べ、複利の損失は実に2倍です。
このように、複利を実践する限り、損失が単利よりも大きくなることが何度もあるでしょう。その反面、利益を獲得した時は、単利の手法を採用した場合よりも、複利を採用した場合の方が利益が大きくなります。
短期的な損失よりも、長期的な視点に立って利益を増やすことが、複利効果で成果を上げるためのコツです。
複利はスワップがお得?連続予約注文が向いている?
連続予約注文とは、FX会社のマネーパートナーズが提供している自動売買用の取引ツールのことです。類似のサービスに、マネースクエアのトラリピなどがあります。
マネーパートナーズといえば、100通貨から取引できるという、他にはない特徴を持っているFX会社です。FX会社というと、1000通貨から1万通貨を取引の単位にしていることが多いのですが、100通貨から取引できるマネーパートナーズならば、他のFX会社よりも少ない資金からFXを始められます。
マネーパートナーズの連続予約注文を利用すると、トレーダーがわざわざ取引せずとも、自動的に売買の注文をしてくれます。
自動売買のツールは世の中に多く存在しており、連続予約注文だけが特別珍しいツールというわけではありません。ただ、マネーパートナーズの100通貨から取引できるという取引環境と組み合わせることで、連続予約注文はスワップポイントを稼ぐにはうってつけの自動売買ツールとして使用することができます。
例えば、1万通貨あたりに必要な証拠金が5万円だった場合、取引量を1万通貨増やすためには5万円が最低でも必要となります。これでは、なかなかLot数を増やせないため、複利効果を狙い難いです。
その点、100通貨から取引できるマネーパートナーズならば、1万通貨あたり5万円の証拠金が必要と仮定した場合、100通貨に必要な証拠金はたったの500円で済みます。
このように100通貨から取引できるマネーパートナーズならば、ちょっと利益を出すだけですぐにLot数を増やすことができるため、他のFX会社以上に複利効果を発揮しやすいです。
マネーパートナーズの連続予約注文を利用すれば、いちいち手動で売買せずとも、システムが自動的に売買をしつつ、同時にスワップ収入を稼いできてくれることでしょう。
スキャルピングは複利がとりやすい?いえ複利だと限界が必ずきます
スキャルピングといえば、デイトレードよりも短い間隔で売買をし、利益を稼ぐ投資スタイルのことです。
スキャルピングのスキルを習得すると、わずか数秒から数分のトレードで利益を稼ぐことができるでしょう。ただし、為替相場というのはそう滅多に動くものではないです。わずか数秒から数分では、5pipsから10pips程度の利益しか獲れないでしょう。
スキャルピングのコツは、この小さい利益をコツコツと積み重ねることにあります。そのため、一旦複利効果を働かせることができるようになれば、短期間で大きく稼げるようになるでしょう。
ただスキャルピングの場合、その複利効果を働かせるまでの時間が長くなってしまうというデメリットを抱えています。
というのも、先ほど述べたように、スキャルピングはトレードの時間が短いため、一回あたりに獲れる利益が小さいからです。
FXで複利効果を働かせるためには、Lot数を増やせるだけの利益を稼ぐ必要があります。1万通貨の取引に5万円の証拠金が必要な場合、複利効果を発揮させるためにはトレードで5万円の利益を追加で稼ぐ必要があるでしょう。
この5万円の利益をスキャルピングで稼ぐためには、何十回どころか何百回というトレードを実践しなければなりません。それは非常に気が遠くなるような作業です。
そのため、スキャルピングで稼いでいるトレーダーは、複利効果を働かせることができるほどの資金を元手に取引をするのが一般的です。スキャルピングで稼ごうと思うのであれば、最低でも50万円から100万円の資金があった方が良いでしょう。
それ以下の資金しかない場合、大量のトレードをしないとなかなか利益が増えず、複利効果を発揮させる前に体力が尽きてしまう恐れがあります。
スキャルピングを少額から始めると、いつかは体力的な限界を迎えるでしょう。スキャルピングで複利効果を狙うなら、まずはそれに相応しいだけの資金を調達するべきでしょう。
複利はポジションをとるのが難しい
トレードの利益を狙うにせよ、スワップポイントを狙うによせ、どちらにせよFXで複利効果を狙うには適切なタイミングでポジションを保有する必要があります。
まずトレードの利益を証拠金に加え、Lot数を増やすという方法で複利効果を狙う場合、常に利益率の高いトレードを実践し続ける必要があります。
もしも利益よりも損失の方が高くなるようなトレードを実践すると、複利を狙う以前の問題として、資金がどんどん減っていきます。複利効果を狙おうと思うのであれば、まずはトレードルールを改善し、利益率の高いトレードを実践し続ける必要があります。
一旦利益率の高いトレードルールが完成してしまえば、あとはそのトレードルールに則ってポジションを保有し、決済を繰り返していくことで、自ずと利益は増えていくことでしょう。一度複利効果が働けば、加速度的に資産が倍増します。
FXは1日20pips稼ぐことができれば億万長者になれると言われる所以はここにあります。たった1日20pips稼げる腕前があれば、複利効果を働かせることでやがては資産を何十倍にも増やせるでしょう。
このようなトレードによって複利効果を狙う方法とは別に、FXではスワップポイントを積み重ねることで複利効果を狙う方法があります。
スワップポイントで得た利益を証拠金にしてさらにLot数を増やすという手法を採用した場合、どのタイミングでポジションを保有するかが重要になります。
例えば、1ドル120円の時にロングポジションを保有したとします。その後、急激に円高が進み、1ドル100円までレートが下落すると、スワップポイントで稼げる利益以上の大損を被ることになります。
場合によってはロスカットされることもあるでしょう。
スワップポイントを狙おうとすると、このように予期せぬ価格変動に巻き込まれ、大損する恐れがあります。そのため、スワップポイントを狙う場合は、いつ相場が急変しても対処できるように、徹底的にリスクを管理する必要があります。
スワップポイントで複利効果を狙うなら、ポジションを入れるタイミングに注意をしましょう。特に、価格が下落しているようなタイミングは避けた方が良いです。
いくらスワップポイントが欲しいからといって、下降トレンドが発生しているタイミングでポジションを保有すると、スワップポイントで得られる利益以上の大損失を被る危険があります。
複利の運用で生活する事は可能?月に20万円稼ぐ方法。SBIFXトレ―ドを使用する場合
SBIFXトレードは国内のFX会社の一つで、国内で唯一1通貨から取引できるFX会社でもあります。1通貨から取引ができるということは、少しでも利益が出ればすぐにでもLot数を増やすことができるため、複利効果が働きやすいというメリットがあります。
その上、少額からでも取引ができます。SBIFXトレードならば、証拠金が10円でも取引できるでしょう。もちろん、そこまで証拠金を下げてしまうと、取引できる数量も減ってしまうため、実際の取引の際には証拠金はもっと高めにした方が良いです。
特に、月20万円以上の利益を複利だけで稼ごうと思うのであれば、証拠金は1000万円は必要でしょう。
下の表は、証拠金が100万円ある前提で、SBIFXトレードを利用した場合のシミュレーション結果です。今回は、政策金利が高い通貨であるオーストラリアドル/円を対象に、スワップポイントでいくら稼げるのかを算出します。価格変動は無いものと見なします。
今回のシミュレーションでは、1ヶ月は30日と見なします。設定ではレバレッジ25倍とし、1万通貨あたりに必要な証拠金は3万円で、スワップポイントは1万通貨あたり40円とします。ポジションは証拠金に対して常に最大数を保有するとします。1円以下は切り捨てます。通貨単位は1万単位からとします。左上から横に向かって順番に計算します。左上が1日目、右下が30日目となります。
1001333 | 1002668 | 1004005 | 1005344 | 1006684 | 1008026 | 1009370 | 1010716 | 1012064 | 1013413 |
1014764 | 1016117 | 1017472 | 1018829 | 1020187 | 1021548 | 1022910 | 1024273 | 1025639 | 1027007 |
1028376 | 1029747 | 1031120 | 1032495 | 1033872 | 1035250 | 1036630 | 1038013 | 1039397 | 1040783 |
簡単なシミュレーションですが、証拠金100万円で、常にポジションを最大に設定した場合でも、30日間で稼げるスワップポイントはだいたい4万円以上となります。
大雑把な計算ですが、500万円もあれば、スワップポイントの複利だけで、月20万円稼げる計算になります。
ただし、今回は価格変動を無いものとみなして取引をしています。もしも価格変動があった場合、一回でもロスカットされるほどの含み損を抱えると、すべての利益が台無しになるどころか、資産も大きく減ることでしょう。
そのため、実際にはロスカットに堪えられるだけの資産として、1000万円から2000万円ほどはあった方が良いです。
このように、理論上は500万円もあれば、スワップポイントの複利だけでも月20万円は稼ぐことが可能です。ただ、現実問題として、それはかなり困難でしょう。
一日一万円を稼ぐ事は非常に難しい
FXで1日1万円稼ぐことは、資産を持っている方ならば簡単です。しかし、資産がまだ少ない方の場合、1日1万円稼ぐことは大変です。まだ一度もFXをやったことがない未経験者ならば、なおさら難しいでしょう。
資産がある方の場合、レバレッジを下げ、低リスクな取引をすることで、スワップ収入だけでも1日1万円以上稼ぐことができます。しかし、そのような芸当は、最初から億単位の資産がある方でないとまずできないでしょう。
FXに使える資産が50万円以下の方で、1日1万円を稼ごうと思うのであれば、スワップではなく、トレードで稼がないといけません。
スワップポイントで稼ぐことはできませんが、トレードならば、やり方と工夫次第では1日1万円以上稼げるようになるでしょう。もちろん、これはまだ経験がない初心者がすぐにできるほど簡単な事ではありません。
5pipsと10pipsを稼ぐことはかなり難易度が高い
5pipsから10pipsというのは、スキャルピングで獲得できる利益となります。1回のトレードでこれ以上の利益を狙おうと思うのであれば、デイトレードのようなポジションの保有期間が長い手法を採用する必要があります。
ただ、デイトレードの場合、1日1回稼げれば良い方で、時と場合によっては1日中エントリーのチャンスに恵まれないこともあります。毎日利益を稼ぎたいのであれば、エントリーのチャンスが多いスキャルピングを実践する必要があります。
では、スキャルピングを始めれば、すぐにでも1日5pipsから10pipsの利益を稼げるようになるのかというと、そんなことはありません。むしろ、スキャルピングはFXのプロでも滅多に手を出さない鬼門です。
たとえ専業であっても、スキャルピングができるトレーダーというと、ほんの一握りしかいないでしょう。
スキャルピングで必要なテクニックは、主にテクニカル分析です。テクニカル分析のやり方を一通り覚えたら、あとは実践で技を磨くしかありません。
実際に取引をし、何度も失敗を重ね、経験を積んではじめて相場に対する理解を深めることができます。その領域に立つことで、ようやくスキャルピングで1日5pipsから10pipsという利益を得られるようになります。
確かに知識も大切ですが、スキャルピングではそれ以上に経験とトレーダーの才覚が求められます。なかなかスキャルピングでは勝てないと思ったら、潔く手法を変え、デイトレードやスイングトレードのような、時間こそかかりますが、一回のトレードで大きく稼げる手法に変更した方が良いでしょう。
もしくは、スワップ重視の長期投資に切り替えた方が良いかもしれません。
レバレッジをかける場合、複利はどうなる?
トレードを中心に利益を増やす場合、レバレッジをかければかけるほど、複利は増えていきます。もちろん、そのためには利益率の高いトレードを実践する必要があります。
というのも、レバレッジをかけると一回のトレードに必要な証拠金が減っていくため、利益を重ねれば重ねるほど、複利効果が発揮しやすくなるからです。
例えばレバレッジ5倍と、レバレッジ25倍では、必要証拠金の額に雲泥の差が生じます。
例えば、米ドル/円のレートが1ドル100円とした場合、1万通貨の取引をするためには、レバレッジが25倍ならば1万通貨あたりに必要な証拠金はたったの4万円で済みます。
しかし、レバレッジが5倍だと、1万通貨あたりに必要な証拠金は20万円となります。
たとえ取引数量が同じでも、必要証拠金が高くなる低レバレッジな取引をすると、複利効果を働かせるまでに時間がかかります。しかし、レバレッジが25倍ならば、必要証拠金が少なくなる分、少ない利益でLot数を増やすことができるため、複利効果が働きやすいです。
仮にこの条件で取引をするとして、1万通貨あたり1日1000円の利益を稼げるとした場合、レバレッジ25倍の方が最終的にはレバレッジ5倍で取引をする場合よりも稼げる利益は大きくなるでしょう。
1万通貨あたり1000円の利益を稼げるFXトレーダーがいるとした場合、仮に1ヶ月を20日とすると、1ヶ月で2万円の利益をFXで稼ぐことができます。
このペースで2ヶ月間取引をすれば、4万円稼げます。この利益を証拠金に追加すれば、レバレッジ25倍のトレーダーは証拠金が8万円となるため、次回から2万通貨の取引ができるようになります。
しかし、レバレッジ5倍のトレーダーの場合、4万円の利益が入っても、必要証拠金である20万円に届かないため、しばらくは同一の取引量でしか取引できません。
レバレッジ5倍のトレーダーが1万通貨の取引をしている頃、25倍のトレーダーは2万通貨の取引ができるということです。この条件下で今まで通りにトレードをした場合、25倍のトレーダーはLot数が2倍になるため、1ヶ月で4万円の利益を稼げます。
しかし、レバレッジが5倍のトレーダーはLot数が同じのため、変わらず2万円の利益しか稼げません。
レバレッジ5倍のトレーダーがLot数を増やすためには、20万円が必要です。1万通貨で1ヶ月に稼げる利益が2万円ならば、1Lotを増やすためには最低でも10ヶ月は必要となるでしょう。
10ヶ月という時間をかけてようやく取引量を増やせるレバレッジ5倍のトレーダーに対し、レバレッジ25倍のトレーダーは10ヶ月もあれば188万円まで複利効果で資産を増やすことができます。
もちろん、実際には思惑が外れて損切りが出ることもあるでしょう。ただ、1万通貨に対して1000円の利益というのは、FXの世界ではたった10pipsの利益が取れれば十分達成可能な目標です。
スキャルピングで10pipsを稼ぐことは難しいです。しかし、視点を広げ、デイトレードで狙うのであれば、10pipsという小さい利幅を狙うことはそれほど難しくはないです。
デイトレードでしっかりと10pipsの利益を継続的に稼ぐことができれば、1年後には複利効果が働くことで、わずか4万円の資金を100万円以上にまで増やすことも可能です。
その一方で、レバレッジが5倍と低いままだと、いくら元手が多くても、1年後までに資産を倍増させることは難しいです。
複利は積立で計算していく方がいい?
積み立てでFXをするとなると、毎月いくらかのお金をFXに投資をすることになります。
例えば、毎月3万円FXに投資をする場合、1年で36万円ものお金をFXに投資する計算になります。
これが低金利な日本の銀行の場合、1年後に貯まるお金は36万円と僅かな利息だけでしょう。ただFXの場合、無茶な投資さえしなければ、もっと増やすことが可能です。
ただ、トレードではなく、積立という方法で利益を稼ぐ場合、どうしても長期投資になってしまうため、時には価格変動による損失を被ることもあるでしょう。
積み立ては外貨預金のような、ロスカットの危険がない投資ならば問題ないのですが、FXにはロスカットの危険があります。そのため、FXの複利は積立では計算しない方が良いです。
ただし、レバレッジを1倍から3倍まで下げるというのであれば、FXでも問題なく積立ができるでしょう。
レバレッジを1倍から3倍と下げてしまえば、ロスカットに怯える心配がありません。SBIFXトレードのような、1通貨から取引できるFX会社を利用すれば、たとえレバレッジが低くても、少額からFXの取引を始められます。
SBIFXトレードの場合、1ドルからでも購入することが可能です。レバレッジを下げ、取引数量も減らすことができれば、低リスクな取引環境の中でも月々少額ずつ積み立て、スワップポイントを狙うことができるでしょう。
複利の計算ツールを紹介
複利の計算をしたいのであれば、Excelなどの表計算ソフトがオススメです。
Excelならば、自由に計算ができるので、自分の投資戦略に合った数式で複利を計算できます。
ただ、いちいち計算するのが面倒ならば、FX戦略研究所(https://fxmessi.com/)のサイトなどがオススメです。
このサイトでは、通貨ペアと当初資金、レバレッジ、1日の獲得pips、枚数上限、通貨単位を入力するだけで、簡易ですがFXの複利を一瞬で計算してくれます。
これらのツールを使用して複利を計算することで、将来的にFXでいくら稼げるのかを算出することができます。