■コインチェック(coincheck) で不正引き出しが行われた?被害にあったのはNEMだけではない!?
本日1月26日に国内の大手仮想通貨取引所「コインチェック(coincheck)」で、仮想通貨のネム(XEM)が不正に引き出された模様です。
以下がコインチェックの会見です。
http://live2.nicovideo.jp/watch/lv310561584
以下ヤフーニュースに掲載されている記事です
「国内のビットコイン取引所大手のコインチェック(coincheck)社で、顧客の預かり資産とみられる仮想通貨「XEM」が5.4億XEM、日本円にして約620億円以上が引き出されていることが分かりました。
現在、コインチェック社に問い合わせを行っても繋がらず、オンラインで個別に質問を投げても「公式に説明ができる状況になるまで待ってほしい」という内容の返答があるのみの状態です。
このコインチェック社、現在は金融庁の仮想通貨交換業者の登録が行われていない事業者で、暗号通貨「XEM」に限らず万一の事態が発生した場合の投資資金の保全や補償が行われるのか未知数であるため、一般的には取引所に暗号通貨を留めおかないことが望ましいとされています。
それでも、相場が大きく下落すれば保全した暗号通貨が目減りするわけですが、現在株式市場上場を目指している取引所大手のビットフライヤー(BitFlyer)社などでは証拠金取引と呼ばれる借り入れによるトレードが15倍という高いレバレッジ率で取引されることも少なくなく、FX市場以上に賭博性の高い状況に陥っているのが仮想通貨取引であるといえます。」
そしてコインチェックでは主にネムが不正送金された他、別の通貨でも不正な流出を発見したようです。
つまりネム以外でも被害があったと考えられます。
このような事からコインチェックでは、現在ビットコイン以外のすべての取り扱いアルトコインの売買を一時停止しています。
またクレジットカード、ペイジー、コンビニ入金による入金もできないようになっています。
■リップルや他のアルトコインも出金停止‥コインチェックに入っているコインはどうなる?
コインチェックに入っているコインは現在出金もできず、今のところネム以外は無事なようです。
●不正ログインに対する補償について
二段階認証を設定している場合は、不正ログインされたことによって被る損害を100万円まで補償してもらえるようです。
今回の不正送金がこの補償の対象となるかはまだ分かりませんし、そもそもコインチェックが今後通常通り運営できるのかも定かではありませんが、二段階認証を設定しており実際に被害にあっているのであれば必ず申請をしておきたいところです。
■コインチェックの出金停止理由はハッキングで確定か…GOX事件と同じもの?
今回のコインチェックのネムの不正送金に関しては、現在情報が錯綜しており公式からの発表はないものの、中華系グループによるハッキング被害によるものではないかという説が浮上しています。
ハッキング被害というと4年前に起こったマウントゴックス(MTGOX)事件を思い起こさせます。
マウントゴックス事件というのは、かつてのビットコインの取引所「マウントゴックス」がサーバー攻撃によりハッキング被害を受けて、ビットコイン約75万BTC(当時のレートで約480億円)と顧客がビットコインの売買の資金として預けていた現金28億円が消失したという事件です。
これによりマウントゴックスは経営破綻してしまいました。
そしてこの時マウントゴックスに預けていたユーザーのお金も戻らなかったと言われています。
●コインチェックが倒産してしまった場合
今回の被害総額は620億円というように今までのハッキングによる取引所の被害額と比べても過去最高になります。
そしてコインチェックの資本金を考慮すれば、コインチェック自体が破綻してしまう可能性も十分に考えられます。
現状の仮想通貨に関する法律では、取引所がおこなうべき顧客への資産の保護措置はなく、基本的には仮想通貨を購入するユーザーの自己責任となっているようです。
つまり今の日本の法律上、マウントゴックス事件と同様に最悪コインチェックに預けていたコインも戻らない恐れも十分にあります。
そしてコインチェックが倒産することによって仮想通貨市場にも影響を及ぼすことになるでしょう。
現時点ではどうなるかは分かりませんが、今後考えられるシナリオとしては、そのまま破綻するか他の企業に買収されるかNEM財団によるサポートで持ち直すかなど様々な展開が考えられています。
先日アルトコインを購入して預けたままにしておいた私としても、なんとか持ち直してくれないだろうかと祈るばかりです。
■コインチェックの出金停止により、相場が大暴落。NEMなどのコイン自体に問題があった訳ではない
この不正引き出しによりコインチェックでは出金停止措置が取られ、ネムの価格は暴落して現在では80円台まで下がっています。
相場は下がっていますがネムのセキュリティ性能に問題があった訳ではなく、コインを保管してあるコインチェック側で問題があったとされています。
■取引所にコインを預けるのは危険!!!キチンとウォレットに保管しよう。
仮想通貨を取り扱う取引所では、今回不正送金被害にあったコインチェックだけでなく、様々な取引所においても日々サイバー攻撃を受けています。
つまりコインチェックでなくとも、今回のようなハッキング被害を受ける可能性はどこの取引所であっても十分に想定できます。
こうしたことから取引所にコインをそのまま預けておくのは非常に危険であると言えます。
こうした事態に備えておくには、コインを取引所に預けておくのではなく、専用のウォレットに保管しておくと良いでしょう。
この時ウォレットとしてオススメなのがハードウェアウォレットです。
ハードウェアウォレットは仮想通貨をネットから完全に切り離した環境で保管することが出来るので、盗難されたりすることはまずありません。
●オススメのハードウェアウォレットについて
ハードウェアウォレットとして最も人気なのが、「Ledger Nano S」です。
Ledger Nano Sは価格が1万円程度と他のハードウェアウォレットと比べても安く、デザイン性にも定評があります。
またPINコードによるデバイスへのアクセス、プライベートキーのセキュアエレメント内での保管、マルウェア対策、物理ボタンによるトランザクションの認証などセキュリティ対策が充実しています。
対応する通貨は以下のものになります。
・ビットコインキャッシュ
・イーサリアム
・イーサリアムクラシック
・ダッシュ
・ゼットキャッシュ
・ライトコイン
・コモドコイン
・ドッジコイン
・リップル
・ストラティス
・ネオ
・ERC20トークン
ハードウェアウォレットを購入する際は、公式サイトから直接購入するようにしておきたいところです。
もし公式サイトではなく他のルートから購入した場合には、悪意のあるソフトウェアが仕込まれている可能性が考えられます。
こうなるとウォレットに仮想通貨を保管した事によって盗難される恐れがあるので、購入の際には十分に気を付けて下さい。
また今後もコインチェックのような大手の取引所であってもこのようなハッキング被害を受ける可能性は十分に考えられるので、取引所に預けておくのは正直不安だという方は、これを機に専用のウォレットに保管するようにしておくと良いでしょう。