ブラック企業の見分け方と特徴。ブラック企業一覧にはいる企業はどんな会社?

転職


 

長時間労働や過酷なノルマ、残業代の未払いなど過酷な労働環境になっている企業をブラック企業と言います。

業界の構造上の問題や過去に問題を起こしたことによる入社希望者の減少に伴う人手不足など、様々な理由でブラック企業に認定されてしまい、そこから抜け出せずにいる企業が未だに数多く存在しているのが現状です。

そんなブラック企業に入社してしまって転職を検討したいけど、どのようにしてホワイト企業を見つけ出して入社すればいいか見通しが立っていないために、転職に踏み出せていない方が大勢います。

今回はそんな方向けに、ブラック企業の多い業種やホワイト企業の特徴、見極め方などについて紹介します。

この記事を読むことで以下の3つがわかります。

  • ブラック企業が多い業種
  • ブラック企業に見られる特徴
  • ホワイト企業への転職方法

ブラック企業の多い業種一覧9選

ホワイト企業への転職方法の前に、またブラック企業に転職してしまわないように、ブラック企業が多い業種を知っておくことが大切です。

ブラック企業が多い業種はいくつもありますが、その中から特にブラック企業が多い以下の業種について解説します。

  • サービス、飲食業
  • 建設業
  • SP、イベント業界
  • 運送業界
  • 宿泊業界
  • 介護業界
  • ブライダル業界
  • 広告代理店業界
  • 美容師業界

 

サービス、飲食業

サービス、飲食業は店舗の数が多い分従業員が必要となる業種で、常にアルバイトを募集して何とか店舗経営を維持させているところも少なくありません。

サービス、飲食業では以下のような問題が見られています。

  • お客様次第で、忙しいと残業になりやすい
  • シフト勤務で休みがバラバラになる
  • 休日出勤が発生しやすい
  • 給与水準が低い

サービス、飲食業は来店するお客様によって忙しさが大きく左右される業種です。

普段会社員としてオフィスなどで働く人たちが、土日祝日の休みの日に多く来店してきます。

そういった人たちが押し寄せる分、サービス、飲食業で働く人たちは土日祝日に忙しくなって残業になったり、土日祝日に出勤する分シフト状況に合わせて平日のどこかで休む形となって、休みがバラバラになったりします。

その割には給与水準が低いことも問題視されています。

また、サービス、飲食業の平均年収は以下の通りです。

 

年齢 年収 月給
20~24歳 187.3万円 12.9万円
25~29歳 244.0万円 16.7万円
30~34歳 281.1万円 19.3万円
35~39歳 308.1万円 21.1万円
40~44歳 332.1万円 22.8万円
45~49歳 351.0万円 24.1万円
50~54歳 365.7万円 25.1万円
55~59歳 360.4万円 24.7万円
60~64歳 270.2万円 18.5万円

特に30代以下の若い世代の月収が、1人暮らしをするのは難しいレベルで年収が低い点がかなり問題だと言えます。フリーターとして働く場合とほぼ変わらないくらいにサービス、飲食業の給与水準が低いことがわかります。

建設業

建設業は肉体労働の代表とも言える業種で、若い世代から敬遠されがちな業界の1つとされています。

建設業では以下のような問題が見られています。

  • 工期の変更などで残業が発生しやすい
  • 長時間の肉体労働
  • 昼夜逆転の生活になる場合もある

建設業は現場作業が主で、1日15時間働くことも珍しくありません。

これは工期の変更が発生することが珍しくなく、それに伴って残業が頻繁に発生してしまうためです。

加えて、休日に当たり前に電話がかかってくるため、休みの日にゆっくりできず、突然夜に出勤となって昼夜逆転の生活になってしまうこともあります。

また、建設業の平均年収は以下の通りです。

年齢 年収 月給
20~24歳 304.9万円 25.4万円
25~29歳 420.7万円 35.0万円
30~34歳 464.1万円 38.6万円
35~39歳 482.4万円 40.2万円
40~44歳 524.9万円 43.7万円
45~49歳 554.1万円 46.1万円
50~54歳 523.1万円 43.5万円
55~59歳 503.8万円 41.9万円
60~64歳 426.6万円 35.5万円

給与水準は比較的高めで、建設業では30代になる前に平均年収を獲得することも難しくはないです。

SP、イベント業界

SP、イベント業界は一見多忙そうには見えませんが、1つの案件に対して背負う仕事量が多いためにブラック化している業種です。

SP、イベント業界では以下の問題が見られています。

  • 企画、運営まで1人でこなすため激務になりやすい
  • 給与水準が低い
  • やりがいが感じられないと続けられない

SP、イベント業界はセールスプロモーションや販売促進などのイベント企画・運営を行っていて、インターネット上では行っていない広告全般をイメージしてもらうとわかりやすいです。

例えば、何か商品の魅力を紹介するイベントを開催するとなったら、そのイベントの仕事の全てを1人で担うのが常となっているため、どうしても激務になってしまいます。

具体的なデータはありませんが、激務になりやすいにも関わらず業界全体が労働集約的なモデルとなっているため、頑張りに対する報酬が見合っていない企業がかなり多いです。

色々と戦略を練って行動しても給与に結び付けることが難しいことから、仕事そのものにやりがいを見いだすことができないと数年の間に離職してしまう方が多い傾向にあります。

運送業界

運送業界はネット注文の増加によってドライバーが不足していて、ドライバー1人1人の負担が増加しつつある業種です。

運送業界では以下の問題が見られています。

  • 勤務時間が不規則
  • 人手不足
  • 性格によってしんどさが変わる

運送業界は配達件数が増加しているのに、ブラックなイメージが付いてしまっているために労働者を確保することが難しい問題に直面していて、12時間以上拘束されたり、勤務開始時間がバラバラだったりします。

サインをもらわないといけない関係で、配達先に向かっても不在で再配達しなければならない状況が頻繁に発生し、これが労働時間を長くしている要因となっています。

日中配達先のお客様以外と接する機会があまりないため、なるべく1人で淡々と仕事をこなしたい方だと、自分から進んでこの業界を選んでいる方はいます。

しかし、もっと人とコミュニケーションを取っていきたい方にとってはこの業界の仕事は苦痛に感じてしまうと思われます。

年収に関しては、こちらも具体的なデータはありませんが、業界全体の平均年収は300万円~450万円程度で、拘束時間の長さを考えるとアルバイトをした方が稼げることも珍しくありません。

宿泊業界

宿泊業界は旅の疲れを癒そうと従業員の方が温かく接してくれる反面、ちょっとしたことで上司から注意を受けることもあるほど厳格な姿勢が求められる業界です。

宿泊業界では以下の問題が見られています。

  • 忙しさの波が激しい
  • 人手不足
  • 責任が大きい

GWやお盆、年末年始などの長い休みに旅行をして、旅先の宿泊目的で来客される方が多いです。

そのため、普段はあまり人が来ませんが、長期休みの時期に一気に人が押し寄せるようになり、全室埋まるところも少なくありません。

それだけ忙しさの波も激しくなります。

多くの人が休む時期に仕事が激務になりたくないと考えて宿泊業界は敬遠されがちで、人の思い出に大きく関わる分やりがいになると同時に責任も大きくなることから、なかなか人を雇えずにいるのが現状です。

また、宿泊業界の平均年収は以下の通りです。

年齢 年収 月給
20代 282万円 23.5万円
30代 361万円 30.0万円
40代 431万円 35.9万円
50代~ 470万円 39.1万円

他のサービス業よりかは平均年収はやや高いですが、それでも業務の忙しさや責任の大きさに釣り合っていません。

介護業界

介護業界は少子高齢化の悪化にダイレクトに影響を受けている業界で、サービスを受けられない高齢者の方も少なくありません。

介護業界では以下の問題が見られています。

  • 高齢者が増加している
  • 仕事量と待遇が釣り合っていない
  • 勤務時間が不規則になりやすい

介護業界はやりがいを求めて志望する方が多いのですが、仕事量の多さや高齢者の知的問題に振り回されて辞めてしまう方が多いです。

共働き世代の増加によって、ここ20年程度出生率は低下の一途をたどっていて、今後も働き手を増やすのは難しい業界だと考えられています。

高齢者の割合が増加して、働き手を安定して確保できないことから、受け入れ拒否せざるを得ない介護施設が増加しています。

また、介護業界の平均年収は以下の通りです。

年齢 年収 月給
20~24歳 293万円 24.4万円
25~29歳 324万円 27万円
30~34歳 326万円 27万円
35~39歳 327万円 27万円
40~44歳 328万円 27万円
45~49歳 328万円 27万円
50~54歳 317万円 26.4万円
55~59歳 328万円 27.3万円
60~64歳 291万円 24.25万円

こちらは女性介護職の年収をまとめたもので、男性の方が女性よりも少しだけ多く稼げます。

この表をみてわかるように、年収が低いだけでなく給料が上がりにくい構造になっているため、仕事の辛さに対してモチベーションの維持が難しいといった課題も見られています。

ブライダル業界

ブライダル業界は人の人生の大きなイベントである結婚をサポートする業界ですが、最近では人のライフスタイルの根本が揺らいできていて、稼ぐことが難しい業種となってきています。

ブライダル業界では以下の問題が見られています。

  • 結婚する人の数が減少している
  • 儲からない
  • 上司に怒られる

少子化が叫ばれる理由の1つに、若い世代の結婚への意識の低さが挙げられます。

最近では結婚願望を持つ人が減り、結婚するとしても身内の範囲内で小さな祝い事をして済ませるケースも増えていて、ブライダル業界の需要が低迷しています。

そのため、仕事が少なくてブライダルの仕事を本業とすると生活できないことで辞めてしまう人も増加しているのが現状です。

辞めずに残り続けたとしても、契約が取れないから理不尽に怒られる営業マンのように、上司から理不尽に怒られることも増えてきているようです。

年代別の平均年収は公開されていませんが、ブライダル業界全体の平均年収は約350万円とかなり低いです。

アルバイトの時給は高くなりやすい業界ではありますが、新型コロナウイルスの影響もあってアルバイトの時給相場も下がったり、雇用を切られるケースも増えてきています。

広告代理店業界

広告代理店は過労死にまつわる事件がいくつも発生している業界で、その影響が同業の他の会社にも波及してしまっています。

広告代理店業界では以下の問題が見られています。

  • クライアントから指定される締め切りが厳しい
  • 体育会系の社員が多い
  • 長時間労働になりやすい

広告代理店はクライアントから指定された締め切りに合わせて仕事を進めていきます。

しかし、その締め切りを守ろうと思うと、所定労働時間で完成させるのが現実的に考えて不可能で、未だにその流れは変わっていません。

加えて、体育会系の社員が多いことでも有名で、周りがガツガツ働くために自分だけ休みにくい雰囲気ができています。

その結果、長時間労働になりやすくて過労死事件が露見したことで、業界全体のイメージが下がり、新入社員を確保しづらい状況となっています。

また、広告代理店業界の平均年収は以下の通りです。

年齢 年収 月給
20~24歳 350万円 29.1万円
25~29歳 445万円 37.0万円
30~34歳 476万円 39.6万円
35~39歳 551万円 45.9万円
40~44歳 602万円 50.1万円
45~49歳 704万円 58.6万円
50~54歳 752万円 62.6万円
55~59歳 700万円 58.3万円
60~64歳 512万円 42.6万円

給料自体は日本人の平均年収を超えていて、個人の成績次第で多少前後しますが、600万円前後稼ぐことはそこまで難しくないラインだと言えます。

美容師業界

美容師の仕事は人気が高く、意外と美容院の数はコンビニの数よりも多いと言われています。

新型コロナウイルスの環境下の中でも、飲食店などが休業する一方で、美容院は変わらず営業を認められていたほど重要度の高い職業だと考えられています。

美容師業界では以下の問題が見られています。

  • アシスタントの時期が辛い
  • 転職が難しい
  • 年収が低い

美容師業界はアシスタントの時期を乗り越えて、そこから独り立ちするようになります。

人気が高い職業であるのは間違いないのですが、多くの人がアシスタントの時期に仕事と修行の時間を確保するために長時間拘束され続け、嫌になって辞めてしまう人が多いです。

しかも、美容師は専門職である上に他の仕事に活かすことが難しいことから、転職が難しいという問題も発生しています。

加えて、年収がかなり低い点も懸念されていて、実際の美容師業界の平均年収は以下の通りです。

年齢 年収 月給
20代 211万円 17.5万円
30代 310万円 25.8万円
40代 342万円 28.5万円
50代~ 322万円 26.8万円

こちらは男性の平均年収で、女性はこれより少し年収が低いです。

生活に必要とされる業種で、専門職であるにも関わらず月収30万円すらもらえず、アシスタントの時期は最低レベルの生活ができる程度しか給料がもらえません。

ブラック企業に見られる特徴と見分け方

今回紹介した業種以外の企業にもブラック企業と呼ばれるところは数多く存在します。

ブラック企業に転職しないようにするためには、その特徴を知ってブラック企業の見分け方を理解する必要があります。

ブラック企業に見られる特徴としては、主に以下のものが挙げられます。

  • 残業時間が平均を超えている
  • 休日が少ない、有給が取れない
  • 給与が低い
  • 残業代が支払われていない
  • 変形労働時間制が悪用されている
  • 労働環境が悪い
  • 上下関係が厳しい

1つずつ見ていきます。

残業時間が平均を超えている

ブラック企業では、1人に対する仕事量の多さから残業が発生しやすい傾向があります。

転職サイトのdodaが2020年8月に15,000人に対して行った残業時間の調査で、1ヵ月あたりの平均残業時間は20.6時間ということが明らかになりました。

本来は労働基準法にて1日8時間、週40時間以内が法定労働時間と定められていて、もし時間外労働を行う場合は36協定により労働基準監督署長への届出が必要となります。

この36協定は届出を出すとしても、月45時間かつ年360時間までが時間外労働時間の上限です。

特別な事情があったとしても、月100時間かつ年720時間、2~6か月の平均が80時間までの残業しか認められていません。

ちょうどこの残業時間の数値が過労死ラインだとされていて、病気の発症直前にこのラインを超えた残業時間の中で働いていることが発覚すると労災認定されることが多いです。

この残業時間の上限を超えて働かせていることが発覚した場合、労働基準法違反となり、企業の責任者や労務管理の担当者を中心に書類送検され、懲役や罰金刑が科されます。

基本的には残業時間が平均の20時間を超える企業は避けるのが無難です。

また、時期によって労働時間が大幅に変わるような企業もありますが、そういった企業への転職を検討する際は、閑散期と繁忙期の労働時間の目安を調べてから検討した方がいいです。

休日が少ない、有給が取れない

残業時間の多い企業は、同時に休日が少なかったり、なかなか有休がとれない傾向も見られます。

労働基準法に準じたスケジュールで勤務するのであれば、最近は週休三日制を取り入れるベンチャー企業なども増えてはいますが、週休二日制が基本となります。

そうなると年間休日はおよそ120日程度です。

しかし、休日があまりない企業も見られていて、年間休日数が80日を下回ってくるとブラック企業だと言えます。

週1日くらいしか休めず、業種によっては休みの日でも電話がかかってくる企業もあって、そういったところだと休みの日でもゆっくりできません。

また、休みの日に電話がかかってくるような融通の利きにくい企業だと有休も取りにくい傾向が見られています。

労働基準法第39条にて、「使用者は、その雇入れの日から起算して六箇月間継続勤務し全労働日の八割以上出勤した労働者に対して、継続し、又は分割した十労働日の有給休暇を与えなければならない。」と明記されています。

自分から有休を消化しない分には問題ありませんが、有給の申し出を企業が拒むのは違法です。

中には、この自分の意志による有給消化で違法かどうか変わる点を悪用している企業もあります。

繁忙期であるために有休をとらせない対応は、本人と交渉した上で法律でも認められていますが、基本的には有休を取らせない時点で違法です。

給料が低い

ブラック企業は労働時間が長いか、給料が低いかのどちらかの特徴が必ず見られます。

どちらの特徴も見られる企業も少なくありません。

業界の構造上そういった状況が起こることもあり、薄利多売のビジネスモデルの業界でうまく売上が出せないと、売上を出そうと奮闘せざるを得なくなって、結果的に労働時間が長く、給料が低い過酷な労働環境が出来上がってしまいます。

あまりに酷いと時給換算した際に、最低賃金を下回ってしまうこともあります。

都道府県ごとの最低賃金は以下の通りです。

北海道 889円 石川県 861円 岡山県 862円
青森県 822円 富山県 877円 山口県 857円
秋田県 822円 福井県 858円 広島県 899円
岩手県 821円 長野県 877円 徳島県 824円
山形県 822円 岐阜県 880円 香川県 848円
宮城県 853円 静岡県 913円 愛媛県 821円
新潟県 859円 愛知県 955円 高知県 820円
福島県 828円 三重県 902円 福岡県 870円
栃木県 882円 鳥取県 821円 佐賀県 821円
茨城県 879円 兵庫県 928円 大分県 822円
群馬県 865円 滋賀県 896円 長崎県 821円
千葉県 953円 京都府 937円 宮崎県 821円
埼玉県 956円 大阪府 992円 熊本県 821円
東京都 1,041円 奈良県 866円 鹿児島県 821円
神奈川県 1,040円 和歌山県 859円 沖縄県 820円
山梨県 866円 島根県 824円 全国平均 930円

2021年度の最低賃金引上げによって、最低賃金の全国平均が930円となりました。

この数値を下回った賃金で労働してしまっている可能性があるのが、ブラック業の固定給の怖さです。

中には、最低賃金以下という責任に明らかに見合わない給与の中で労働するリスクを避けるために、あえてフリーターとして働く人もいます。

この現状が企業の人手不足を加速させ、よりブラック企業の労働環境の悪さをエスカレートさせています。

残業代が支払われていない

本当に悪質なブラック企業だと、残業代さえ支払わない企業もあります。

中には、残業代を給与に含めている企業もあり、給与がやけに高いと不思議に思ったら注意してください。

残業代の計算方法は、「残業時間×1時間あたりの基礎賃金×割増率」で計算されます。

基礎賃金は時給換算した時の賃金のことで、「月給÷(1日の所定労働時間×1ヵ月の勤務日数)」で計算されます。

割増率は基本的に1.25倍と定められています。

例えば、月給25万円であれば基礎賃金は1,562円で、残業時間が30時間とすると、30時間×1,562円×1.25倍で58,575円が残業代となります。

ちなみに残業代の業界別の平均額は以下の通りです。

産業

現金給与総額(円)

所定外給与(円)

所定外労働時間

鉱業,採石業等

324,411

26,648

14.9

建  設  業

361,258

29,589

16.4

製  造  業

346,196

39,356

18.5

電気 ・ ガス業

465,697

63,803

17.2

情 報 通 信 業

417,087

33,560

14.7

運輸業,郵便業

350,088

50,560

27

卸売業,小売業

354,082

18,672

11.5

金融業,保険業

409,787

23,836

11.9

不動産・物品賃貸業

366,140

22,133

14.1

学 術 研 究 等

445,608

29,434

15.4

飲食サービス業等

265,958

22,094

15.8

生活関連サービス等

284,935

17,034

10.9

教育,学習支援業

400,265

8,743

15.6

医 療,福 祉

317,069

18,877

6.9

複合サービス事業

348,667

19,944

10.4

その他のサービス業

286,723

25,834

15.2

平均

358,998

28,132

14.8

こちらは厚生労働省が平成30年10月に集計したデータで、残業代の支払い状況は業界によって差があるようです。

電気ガス業界と教育、学習支援業は1時間程度しか残業時間が変わらないものの、支払われている残業代に5万円近くの差が生じています。

また、始業就業時間が自由で高い待遇を受けやすい管理監督者には、残業代の支払いは必要ないと定められています。

その点も考慮して残業代については考える必要があるようです。

変形労働時間制が悪用されている

変形労働時間制の特徴を悪用して、社員を働かせ放題と捉えている企業もあります。

変形労働時間制は、繁忙期などがあって月の労働時間にバラツキがある企業のために用意された制度です。

労働時間を月単位・年単位で調整して、労働時間が法定労働時間を超えたとしても時間外労働とはしないといった内容で、あいまいな契約方法で雇用契約を結び、社員を何時間も働かせていることがあります。

本来なら発生する残業時間を調整することで残業時間としない制度であるため、その分の残業代が発生しません。

これによって残業代のコストを抑えています。

残業代を支払わない企業の一部ではこの方法を使っている傾向が見られています。

雇用契約を結ぶ際に、就業規則をよく確認しておくことで防止できる可能性があります。

労働環境が悪い

ブラック企業の多くは、ゆとり世代だからすぐやめるとか誰かしら求人応募してくる人はいると、社員や就業を希望する人を軽く見ている傾向があります。

基本的に自分たちに非を感じていないことが多いです。

そのため、使えないと感じた社員は切り捨て、物覚えが良くて忍耐力のある社員が入ってくるまで繰り替えし同じことを続けます。

そのため、離職率がかなり高く、会社に入ってから仕事をこなせる要領の良さや忍耐力を重視しているため、スキルや学歴を悪い意味で求めていません。

しかも、不必要だと感じた社員に対して、正当な理由なく解雇させる不当解雇や本人に退職を促す退職勧奨、それにまつわるいじめも発生することがあります。

会社の利益や自分の保身でしか行動できないために、人間関係が悪いことで最悪な労働環境が出来上がっているケースも見られています。

上下関係が厳しい

広告代理店や投資系の企業では体育会系の社員が多いというのは良く聞く話です。

やる気や根気があること自体は決して悪いことではありませんが、かといってそれを無理に部下に押し付けていいわけではありません。

情熱の方向がねじ曲がってしまい、上司や社長に意見しようものなら叱られてしまったり、あまりに酷いとパワハラやセクハラに発展してしまうこともあります。

パワハラやセクハラに敏感になりすぎるのも上司や社長との人間関係の構築に支障をきたしてしまいます。

ですが、自分の中でこれは流石に良くないと感じた行為をされたり、無理難題を突き付けられたりしたといった口コミなどがあれば、その企業を検討するかどうか、他の情報を見ながら判断した方がいいです。

ブラック企業大賞は中止へ

過労やサービス残業、パワハラ、セクハラ、など様々な労働問題が注視されるようになり、その是正の働きの一環としてブラック企業大賞というブラック企業の頂点を決めるという企画が毎年開催されています。

ここでブラック企業として認定されてしまえば、多くの人にブラック企業として認知されてしまうため、事業を続けていくためにも改善を図らなければならなくなります。

しかし、2020年度のブラック企業大賞はコロナウイルスの影響により開催が中止されました。

2021年度の開催は未定ですが、コロナウイルスの流行により企業間で様々な人権侵害に関わる問題が露見したことで、これまでにない方向からブラック企業と認定される企業が出てくる可能性があります。

ブラック企業ランキングが必ずしも宛になるとは限らない

ブラック企業大賞は労働組合役員やNPO法人の代表、作家、弁護士、大学教授などの面々で委員会が構成されていて、今ではかなり注目度の高いイベントとなっています。

実際、ノミネートされた企業が不祥事を起こしていることからもその信憑性はかなり高いものとなっております。

その一方で、ブラック企業ランキングなるものがインターネット上でいくつも紹介されています。

しかし、このランキングは必ずしも宛てになるものとは限りません。

なぜなら、掲載している運営元の情報が記載されていたとしても、正しい信憑性を持って掲載されたランキングかどうかははっきりしていないからです。

この理由についてより具体的に掘り下げていきます。

 ブラック企業の体験談やエピソードは創作の可能性もあり得る

インターネット上で散見されるブラック企業ランキングが信憑性のない可能性が高い理由は、ブラック企業の体験談やエピソードが実際に起きているものとは限らないことに起因しています。

ブラック企業ランキングで掲載される情報は、ブラック企業の体験談やエピソードなどに基づいてまとめられています。

しかし、ブラック企業の体験談やエピソードを創作したものを掲載している可能性があります。

いわゆる「サクラ」と呼ばれるものです。

サクラ行為は報酬を支払ってブラック企業でのプラスイメージを促す体験談やエピソードを語っているケースが多く、これを参考にしてブラック企業に入社してしまったということもあります。

逆に、ブラック企業ではない企業に何かしらの怒りを感じて、あえてその企業の悪い印象を書き込んでいるケースもあり得ます。

なるべく企業の体験談やエピソードが書き込まれた口コミサイトやブラック企業ランキングなどは参考にしないようにすることをおすすめします。

ホワイト企業とは

ブラック企業と比べて、転職を目指すホワイト企業は具体的にどういったものなのかを解説します。

ホワイト企業の特徴

ホワイト企業と呼ばれる企業には主に以下の特徴が見られています。

  • 法定労働時間の範囲内で就業しやすい
  • 福利厚生が充実している
  • 給料が高く、手当が充実している
  • 労働者1人1人にしっかり役割がある
  • コンプライアンスが遵守されている

ホワイト企業は残業時間が少なく、有給休暇が取りやすい傾向があり、上司から休暇の取得を促されることもあります。

残業が全くないところはそうそうありませんが、多くても月に20時間以内に収まっていて、平均しても1日1時間程度しか残業がありません。

そのため、自分の趣味の時間や自己啓発の時間、家族との時間を確保しやすいです。

福利厚生も充実していて、娯楽施設の割引券や託児所といったサービスから住宅手当や通勤手当まで幅広いサポートが受けられます。

どんな福利厚生の内容が自分にとってプラスなのかを考えて転職することで、無駄なくより高い満足感を得やすくなります。

企業によって差はありますが、ホワイト企業は給料やボーナスなどが高いことが多いです。

それだけではなく、自身の会社に対する貢献が適切に評価されやすく、それが報酬に反映されやすいので、報酬面での不満を感じにくいです。

しっかりと評価されているのは労働者1人1人にしっかりと役割があるからで、代わりがいるからこの仕事はできるといったポジションが基本的にないように配置されています。

また、ホワイト企業はコンプライアンスに対して敏感であるため、違法な契約条件で雇用契約を結んだり、パワハラやセクハラが発生するケースが少ないです。

ブラック企業の残業問題や有給が取得しにくい問題は、コンプライアンスが遵守されているかどうかによっても変わってきます。

法律で定められた残業や有給休暇に関わる規定が守られていない、あるいはその規定の穴をかい潜ったり、悪用したりして労働者にとって不利な状況を作ろうとしてきます。

ホワイト企業ではそういった法令を遵守する姿勢を大事にしていて、目の前の利益よりもリスクを減らす意識がかなり強いです。

そういった意識を持った企業は、事業運営においての攻め時と引き際の見極めがうまいため、自ずと利益の高さが数字に表れます。

これらを踏まえて、多くのホワイト企業の共通点として以下の3つが挙げられます。

  1. 仲間を大切にする意識
  2. 社会の模範となろうとする意識
  3. 安定感を持って成長する意識

こういった意識が伝わってくる企業を見つけたら、選択肢の一つとして検討してみてください。

ホワイト企業の意味

一般的にホワイト企業は、待遇面が良くて離職率が低く、コンプライアンスがしっかり守られている企業のことを言います。

しかし、ホワイト企業と呼ばれていても必ずしもその企業が誰しもにとってホワイト企業だとは言い切れません。

先ほど述べた要件を満たしているとはいっても、ホワイト企業にもそれぞれ特色はあります。

その特色と自分がうまくマッチしていなければ、ブラック企業から抜け出すことはできたけど、自分は何がしたくてここにいるのかがわからなくなくなってしまいます。

仕事だけに限らず、目的意識を持って行動することは自分の存在意義の証明になり、周りから必要とされる人間かどうかの判断要素となります。

仕事を探している人がどんなやりがいや待遇を求めていて、逆にどんな問題が妥協できるのかによってホワイト企業かどうか変わるということを忘れないでください。

ホワイト企業への転職方法

ブラック企業の特徴やブラック企業の多い業種を知っているだけでは、ホワイト企業に転職することはできません。

ホワイト企業に転職するためには何をすればいいのかを知る必要があります。

ハローワークにはブラック企業が多い

仕事探しの方法の1つにハローワークがあります。

最も手軽に求人の相談をして、就職活動に進めることができますが、ハローワークはホワイト企業を探すのにあまりおすすめできません。

本来、求人の広告を掲載するにはお金を払う必要がありますが、ハローワークは無料で求人広告を掲載できます。

加えて、求人広告の審査のハードルが低く、違法性がない限りはハローワーク側はこれを断ることができません。

無料で求人広告を掲載できるということは、それだけ求人に対して十分なコストをかけたくない企業でも求人広告が掲載されている可能性が高いと言えます。

求人広告にさえコストを割かないということは、入社後の待遇や教育面にも十分なコストが割かれていない場合もあり得ます。

ハローワークにはブラック企業の求人広告が掲載されやすい傾向があることから、ホワイト企業探しにハローワークはなるべく使わないようにした方がいいです。

転職エージェントの利用がおすすめ

転職サイトを利用する場合でもホワイト企業を探すことは可能です。

しかし、直接詳しい人からアプローチしてもらうわけではなく、自分で求人を探して就職活動を始める形となるため、十分に調べて臨まないとブラック企業に転職してしまうリスクもあります。

一方で、転職エージェントは詳しい人に自分に合った求人を紹介してくれる上に、転職サイトにはない求人も多いため、転職失敗のリスクを限りなく減らせます。

特に以下のエージェントは評判が良く、それぞれ違った求人を取り扱っているため、可能なら全て利用するのがおすすめです。

  • doda
  • マイナビエージェント
  • マイナビジョブ20’s

dodaは転職エージェントとしての面を持ちつつ、転職サイトとしての面も持っています。

そのため、求人探しから就職までのサポートをアドバイザーに頼りっきりにする使い方だけでなく、アドバイザーからどんな特徴の企業が向いているかを聞いて、それに沿って自分で求人を探すといった使い方ができるので柔軟性があります。

また、非公開求人の数が多いことから必然的に求人数も多い特徴も見られています。

非公開求人とは、急な採用が必要だったり、同業他社に対して機密性の高いプロジェクトを扱ったりする企業の一般には公開されていない求人のことです。

マイナビエージェントやマイナビジョブ20’sは多種多様な業界に精通している分、他では得られない情報をアドバイザーから教えてもらえます。

加えて、企業と接点がある分その企業の採用までに必要なプロセスが明確で、それに合わせて徹底したサポートを受けられるような特徴もあります。

ある程度転職に対して自信のある方はdodaを使い、そうでない方は転職の初歩からわかりやすいサポートが受けられるマイナビエージェントやマイナビジョブ20’sを使うのがおすすめです。

離職率が低いため、求人数が少ない

根本的にホワイト企業の求人数はブラック企業の求人数と比べて圧倒的に少ないです。

なぜなら、ホワイト企業がそもそも離職率が低いために、新たに中途採用で求人を探す必要性がほとんどないからです。

新規で事業を展開する場合に、追加で人員を確保するようなことはありますが、そうでなければあまり求人広告にホワイト企業の広告が掲載されることはありません。

ホワイト企業に入ろうと思ったら、求人広告が出る可能性が低い分、1回のチャンスを無駄にせず本気で取り組まないとホワイト企業に入ることはほぼ不可能だと考えておいてください。

転職成功率を上げるためには経験やスキルが必須

ホワイト企業の応募のチャンスが舞い降りた時に、どうすれば入社の成功率を高めることができるのかといったら、それは他の人よりも入社したら役立つ経験やスキルを持ち合わせていることです。

誰しも即戦力となる人材が入社してくれたら、安心して自分のことに専念しやすくなるため、会社にとってプラスになります。

教育を怠って良いというわけではありませんが、少ない研修で高いパフォーマンスを発揮してくれた方がありがたいと感じるのが普通です。

求人を見つけてからスキル獲得に動き出すのでは遅いので、以下のプロセスに沿って行動することをおすすめします。

  1. あらかじめ狙い目とする業種を定める
  2. 自分が何をしたいのかに合わせてスキル獲得や実績作りに動き出す
  3. ホワイト企業を見つけたら応募する
  4. 身につけたスキルや積んできた実績をアピールする

30代ではブラック企業から転職できない?

おすすめした3つのエージェントは、主に20代の転職の成功率が高かったり、第2新卒に特化した転職エージェントばかりなので、30代だと転職は難しいのではないかと考える方も多いと思われます。

実際、30歳からとなると転職が難しくなるのは間違いありません。

ただ、労働環境を優先的に考えて収入はある程度割り切ればホワイト企業への転職は十分可能です。

それに伴って、固定費を減らすために転職先はなるべく都心を避けることをおすすめします。

ブラック企業で働いていた30代の方は、まずは時間に余裕のある生活ができる環境を確保して、それから段々とスキルを身につけていけば、新卒の30代にも劣らない年収を手にすることもできます。

30代のうちは諦めなくてもまだチャンスがあるので、ブラック企業に苦しむ方は現状を抜け出すための努力をしてみてください。

まとめ

ブラック企業では違法に労働者を長い時間拘束したり、十分な給料や手当、福利厚生が提供されていなかったり、労働環境の悪さによる人間関係の問題が蔓延っているといった特徴が見られます。

これはその企業が自分たちの利益目的で行っている場合もあれば、業界の構造上やむを得ず一般的な働き方で運営していくことが難しいような場合もあり、一概にブラック企業全てが悪だとは言い難いです。

誰かが犠牲にならなければ社会が成立しないという事実はありますが、できるなら自分の人生ワークライフバランスの取れた幸せな人生にしたいと思うのが普通です。

そのため、ブラック企業で苦しんでいる方は少しでも人間らしい生き方ができるようにホワイト企業への転職を検討してみてください。

しかし、ホワイト企業は離職率が低い分新規で求人を募集する可能性が低いために、そう頻繁に求人掲載されるようなことはありません。

そして、ホワイト企業への転職を検討していてしっかりと調査をしている方は、どういった企業がホワイト企業なのかがわかるため、求人広告に掲載されるとライバルが一気に殺到します。

ホワイト企業の求人が出る可能性が低く、かつ採用率も低いため、1回のチャンスをものにするだけの力を証明する必要があります。

その力の証明は同業界での実績や希少性のある高いスキルを身に付けることで可能です。

ホワイト企業に転職したい方は、業界のターゲットを絞って自分が何をしたいのか明確にし、それに合わせたスキルや経験を獲得して、求人広告が出たら全力を尽くせるように準備してください。